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用語集


更新日:2022年04月03日
オシロスコープとスペクトラム・アナライザの使い分け
読み方:しーおーつーいんきゅべーた
英語表記:オシロスコープとスペクトラム・アナライザの使い分け

簡単に説明すると、オシロスコープでは信号を時間軸で観察し、スペクトラム・アナライザでは周波数軸で観察します。 特に高い周波数では、時間による信号変化の測定が難しいため、信号を周波数軸で観察するスペクトラム・アナライザで測定するケースが多くなります。 これに対して、デジタル回路で多用するパルスの立ち上がりや立ち下がり、チャタリングの測定、のこぎり波の波形測定などには、時間軸で信号を観察するオシロスコープが適しているのです。

*近ではIoT(Internet of Things)技術の普及で、さまざまな機器が無線機能を搭載するようになり、冷蔵庫や洗濯機をはじめとする家電製品の設計など、これまでは無線通信機器とは関わりがなかった現場においても、周波数測定が必要になってきました。 このような現場では、オシロスコープとスペクトラム・アナライザ、両方の機能が必要となり、そういったニーズに対応した新たな機器も登場しています。
テクトロニクス社が開発した、「ミックスド・ドメイン・オシロスコープ」と呼ばれる「MDO3000シリーズ」および「MDO4000Cシリーズ」は、オシロスコープの機能をベースとした計測器ですが、 スペクトラム・アナライザの機能もオプションとしてハードウエア的に追加することが可能です。オシロスコープによる時間軸での信号計測から、 スペクトラム・アナライザによる周波数軸での信号計測への切り替えを容易に行うことができるため、導入コストと機器を置くスペース、両方の削減にも繋がります。

このように、さまざまな分野で起きている製品の高機能化に伴い、計測器に必要な機能もますます高度化しているのです。